【倫政】復習問題 第5講 問10

こんばんは。ご質問、ありがとうございます。


これは、質問者様の見解で正しいです。①が検閲と言える理由は、「特別の行政委員会(行政側)」が、民間企業の刊行物(新聞)の内容を審査して削除しているから、ということでしょう。


質問の後段になりますが、質問者様は、「制限する内容」から、検閲ではないと判断されているようですが、これは目の付け所が違うと思います。この問題は、「憲法によって禁止されている検閲に当たる事例」なので、「誰が」、「誰に対して」行うのか、が問題となっているのです。


憲法とは、「国と国民との約束」でしたよね?なので、ここでは、「国が国民を拘束していない事例」を選べばよいのです。


③は、地方自治体の計画案に対して、地方議会が訂正を求めていますよね。これは、「地方公共団体の議決機関が、地方公共団体の執行機関に対して訂正を求めたもの」であって、「地方公共団体」という一つの組織の中で話が完結しています。


よって、これは「明らかに」憲法が禁止するケースではないので、③が正解となります。


恐らく、「他人のプライバシーを不当に侵害する」とか、「住民の生活に影響する」という文言を出したのは、質問者様のように、そこで惑わされる人が出てくるのではないか、と考えたからでしょう。この出題者、性格悪いですね(笑)


ただ、考えてみてください。憲法が禁止する検閲か否かを、「制限する内容」を論点として問題を作るのであれば、どう正解を導きますか?判例では、どこまでを「制限可能」としているのですか?そもそも、そんな判例ってあるんですか?(私は知りませんw)


こんな風にドツボにハマってきますよね?なので、そういった問題は、センター試験では出題されません。ということなので、「憲法によって禁止されている検閲に当たる事例」という問題文から、「誰が」、「誰に対して」行うのか、が問題となっているのではないか、と考えていただければと思います。


ご質問、ありがとうございました。また何かありましたら、ご質問ください。



質問への回答(後藤貴士)

質問箱へいただいた質問の回答をしようと思います。

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