GDPとGNP
質問は伝わりましたよ(笑)
ただ、質問の内容は「それ授業でめっちゃ強調したんやけどなぁ。。。聞いてた?(笑)」って感じの内容です(笑)
でも、あの授業、ほとんどの人がKOされてたから仕方ないかwww
順に説明しまーす。
GDPとGNPはそもそも「見ている範囲」が違います。図に表すと、こんな感じです。
念のため言っておくと・・・
青:GDP 赤:GNP 重なっている部分:GDPとGNPが重なっている範囲です。
この関係性については、9月22日の授業で配布した第8章のプリントで説明しています。ヤバTとレッチリの例えもそこに載っていますので、ご参照ください。
ということで、GDPとGNPではそれぞれ「見ている範囲」が違います。なので、求め方も
GDP:(GDPの範囲内での)総生産額 - 中間生産物
GNP:(GNPの範囲内での)総生産額 - 中間生産物
となりますので、式としては非常に似ていますが、同じ値にはなりません。
GNP = 総生産額 - 中間生産物 = 付加価値の合計 =最終生産物
という式はGDPにも当てはまりますが、(繰り返しになりますが)GDPとGNPでは「見ている範囲が違う」ため、同じ値にはなりません。
(先程のプリント1枚目の左側にある棒グラフにある総生産額では、「日本国民の」と「日本国内の」という風に分けていますよね。これは、「見ている範囲が違うよ」という意味で付けています。)
ただ、「日本国民の総生産額」と「日本国内の総生産額」を区別して計算させる問題というのは、私は見たことありませんので、問題を解く上ではGDPもGNPも「総生産額 - 中間生産物」という風に覚えてもらっていても問題ありません。ただ、ご自身が求めたものがGDPであるのか、GNPであるのかには留意してください。
次に、GDP=GNP - 海外からの純所得という式はいつ使われるのか、ということですが、GNPからGDPに変換をする必要がある問題を解く上で使います。
例えば単純な求め方の問題だと、、、
2020年 青山学院大学
問33 一国の経済規模をはかる指標として,領土を基礎として生産額を計上する国内総生産(GDP)が一般的に用いられている。この国内総生産(GDP)に( H )を加えたものが国民総生産(GNP)となる。
( H )に入る語句として最も適切なものを選択肢①~④の中から一つ選んで,解答用紙の33にマークしなさい。
① 経常海外余剰 ② 輸 出 ③ 海外からの純所得 ④ 間接税
計算問題でいくと、
2013年 センター試験 本試験
問4 下線部(d)に関連して,国民経済全体の活動水準を測るフローの諸指標がある。次の表は,ある年のそれらの諸指標の項目と金額との組合せの数値例を表したものである。表の数値例をもとにした場合に,諸指標A~Cと,金額ア~ウとの組合せとして正しいものを,下の①~⑥のうちから一つ選べ。 4
項 目 金 額
国内総生産(GDP) 500
海外からの純所得 20
間接税-(マイナス)補助金 40
固定資本減耗 100
A 国民純生産(NNP) B 国民総生産(GNP) C 国民所得(NI)
ア 380 イ 420 ウ 520
① A-ア B-イ C-ウ ② A-ア B-ウ C-イ
③ A-イ B-ア C-ウ ④ A-イ B-ウ C-ア
⑤ A-ウ B-ア C-イ ⑥ A-ウ B-イ C-ア
2018年 福岡大学
問9 上の文章の下線部(g)について,実質GDPはいくらになるか。下の(1)~(4)のうち,正しいものを1つ選び,その番号を〔解答A欄〕に記入せよ。ただし,名目GNPが540兆円,固定資本減耗の名目値が117兆円,海外からの純所得が名目値で7兆円,GDPデフレーターが117.5であるものとする。また,1兆円未満の端数があるときは千億円の位を四捨五入してもとめるものとする。
(1) 354兆円 (2) 454兆円 (3) 460兆円
以上のような場面で使います。特に、上の例で挙げた青山学院大学のような問題は私大で頻出ですので、対応できるようにしておいてください。
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