分配国民所得と総資本形成について
こんばんは。ご質問、ありがとうございます。
まず、「企業所得と財産所得がなぜ分配国民所得になるのか?」というご質問についてです。
分配国民所得とは、「作られた富がこう分配されたよ」という表し方です。
生産国民所得は、「この富を誰が作ったのー?〔第一次産業・第二次産業・第三次産業のうち、誰ー?)」という表し方でしたね。
で、支出国民所得は、「作りだした富を買ってくれたのは誰ー?(民間?政府?外国?)」という表し方でしたね。
なので分配国民所得は、「売り上げたお金を誰にどうやって分けたのー?」という表し方です。
労働者の労働の対価として支払われたのであれば、[雇用者報酬」。
資本を提供した対価として支払われたのであれば、「財産所得」。
労働者に支払ったりせず、企業の内部に貯めているのであれば、「企業所得」です。
こんな風に、「誰にどうやって分けたの?」という表し方なので、分配国民所得となります。
次に2つ目の質問、「総資本形成とは一体何か」です。
総資本形成とは、GDE(国内総支出=GDPを支出面から見た指標)の中に出てくるものですが、GDEの中の「総固定資本形成」と「在庫増」を合わせたものです。
総固定資本形成とは、官民問わず、固定資本(工場の機械などのイメージ)を新しく購入した時に計上されるものです。
そして、在庫増は、「作ったけれどもまだ売れていない商品」ですね。
経済学上、総資本形成は「投資の度合い」の指標として見られることが多いのです。
例えば、官民の「設備投資」、家計でいえば「住宅投資」、企業で言えば、「在庫投資」といわゆる投資に分類される指標を併せたものが、総資本形成とお考えください。
ご質問、ありがとうございました。また何かありましたら、ご質問ください。
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